5 マトゥリン

マトゥリンはカリブ海に面した人口50万人弱の、ベネズエラにある教会とたくさんの美しい公園がある都市です。
この都市は20世紀に入ってから、近郊で石油が発見されたため、石油産業で発達してきました。
しかし最近はベネズエラの経済危機により、この街マトゥリンも影響を受けていて、治安も悪化しています。
マトゥリンでは、年間で10万人あたり86人が殺人事件に巻き込まれて亡くなっています。
警察の治安維持能力が低下し、安全を確保したい人はプライベートセキュリティに頼らざるを得ない状況だそうです。
4 アカプルコ

アカプルコは太平洋に面したメキシコの有名なリゾート地で、年間数百万人の観光客が訪れます。
また国際貿易港としても栄えるメキシコの重要都市の一つです。
そんなアカプルコですが、2000年代に入ってから麻薬絡みの犯罪とマフィアの抗争が激増する都市になりました。
人が殺される率は、人口10万人あたり105人と世界第4位の治安の悪さになっています。
これは毎日2人ずつ殺人事件に巻き込まれている計算です。
2010年以降では、それまで安全だった観光地でも犯罪が多発するようになっています。
こうした治安悪化を受けアカプルコを訪れる観光客の数は2006年からの9年間で85%減となってしまったそうです。
3 サンサルバドル
エルサルバドルの首都サンサルバドルは高層ビルがそびえ立つ立派な街です。
また、水がきれいなため、ビール工場やミネラル・ウォーター工場が多いそうです。
このサンサルバドルですが、貧富の差が激しすぎるという現実が市内の治安をおびやかしています。
貧しい人たちがギャングに加わって、武器や麻薬の取引をしたり、路上で犯罪を犯しているのです。
サンサルバドルでは、ATMで現金を引き出す旅行者が狙われるのは日常茶飯事です。
殺人事件に関係して殺される率も高く、年間で人口10万人あたり109人が事件に巻き込まれ亡くなっています。
とりわけ、観光名所がたくさんある旧市街地は殺人・強盗・性犯罪などの犯罪発生率がたいへん高くなっています。
そのため、日本の外務省は旧市街地付近の公園には立ち入らないよう、また旧市街地付近には宿泊しないよう呼びかけています。
2 カラカス
ベネズエラの首都カラカスは人口400万人を超える大都市です。ベネズエラの政治・経済・文化の中心です。
しかし残念なことにカラカスは犯罪の多い都市としてもベネズエラで1番。
殺人事件にあう確率は、人口10万人あたり120人となっています。
事件の犯人が捕まることはほとんどなく、そればかりか、現職警察官が勤務中に制服のまま犯罪を行うという、万人のイメージ通りの危険な街なのです。
街の中心にある超高層ビル、ダヴィド・タワーは、未完成のまま放置されていたのですが、いつの間にか750世帯の家族が住むスラムビルになってしまいました。
このスラムビルもまた、犯罪の温床になっていて治安悪化を増長させています。
1 サン・ペドロ・スーラ
毎年カラカスと治安の悪い都市、世界一を争うのがホンジュラスの都市、サン・ペドロ・スーラです。
麻薬の中継都市でもあるため、マフィア間の抗争も、し烈で、殺人事件が毎日のように発生しています。
2009年に軍事クーデターが起きて以来、景気が悪化し大量に失業者が出て、貧困者が増えたことから、さらに治安は悪化し世界一危険な都市になりました。
2013年にサン・ペドロ・スーラは人口10万人当たり187人が殺されるという圧倒的な記録を打ち立てています。
近年は敵から逃げるために自ら刑務所に入所希望する犯罪者が多く、刑務所が本来の機能を果たしていないそうです。
最近のコメント