映画の元ネタになった実在の事件5選

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5、埼玉愛犬家連続殺人事件

埼玉県熊谷市にあったペットショップ「アフリカケンネル」の経営者夫婦は優秀なブリーダーでしたが、

 

詐欺的な商売でしょっちゅう客とトラブルを起こしていました。

 

1993年に愛犬家の男性客と金銭トラブルを起こし、2人はこの男性を殺害し、遺体を焼却しました。

 

次に、2人が愛犬家を殺したことに気づいた暴力団員と その運転手も殺害しました。

 

さらに、資金繰りに困って知り合いに融資の相談をしたものの、断られてその女性を殺害しています。

 

被害者の遺体が発見されず、物的証拠は乏しかったのですが、ペット店で働いていた従業員の供述を証拠に裁判は進められ、夫婦はともに死刑判決を受けました。

 

この事件を題材に再構成された映画が2010年の『冷たい熱帯魚』です。

 

執拗に描かれる凄惨な死体解体シーンが印象的な作品です。

 

みなさんごきげんよう。メイです。これまでに見たノンフィクション映画で一番好きなのは『余命1ヶ月の花嫁』です。

 

4、巣鴨子供置き去り事件

1979年、それまで 貧しいながら普通の家庭と思われた3人家族に 驚くべき事件が発生します。

 

夫が外に女を作って蒸発したのです。しかも調べると、夫は婚姻届も子どもの出生届も出していませんでした。

 

そのため、学校に行く機会を逃した子どもを抱えたシングルマザーは、その後、自宅で立て続けに4人の子どもを出産します。

 

残念ながらそのうちの一人は産後すぐになくなってしまいました。

 

1987年、ついに事件は起きます。死別した1人をのぞく4人の子どもを自宅に置いて彼女自身も家を出てしまったのです。

 

それからは毎月いくらかの送金をするだけでした。

 

子どもたちが置き去りにされた巣鴨の家は長男の不良友達のたまり場になったため、

 

大家が警察に通報したところ、衰弱した3人の子どもと幼い白骨死体が見つかりました。

 

この事件をモチーフに制作されたのが是枝裕和これえだ ひろかず監督の『誰も知らない』です。

 

母親からの送金が絶え、食べるものにさえ困る絶望の淵で必死に生きる兄弟が描かれています。

 

3、上申書殺人事件

殺人の罪で死刑判決を受けた暴力団組長・後藤良次は、最高裁に刑の軽減を訴えているあいだに、さらに別の殺人事件を告白しました。

 

殺人の詳細は茨城県警に「上申書」という形で提出されました。

 

その内容は雑誌でも取り上げられ「上申書殺人事件」と呼ばれるようになりました。

 

上申書で告白した3件はいずれも不動産ブローカーの三上静雄という男と共謀した殺人事件です。

 

2人は焼却炉で死体を処分したり、土の中に人を生き埋めにしたり、

 

持病がある人に強い酒を飲ませたり、あらゆる手段を使って金のために人を殺しました。

 

後藤は当初、三上を「先生」と慕っていましたが、自分だけが死刑となるのが悔しくなったのか、

 

あえて自分たちの犯罪を告白したようです。

 

この事件を再現したのが2013年の映画『凶悪』です。

 

ピエール瀧とリリー・フランキーが悪の限りをつくすさまは、ただただ圧巻です。

 

 

2、豊川市主婦殺人事件

2000年5月1日、愛知県豊川市に住む65歳の女性が何者かに刃物で40ヶ所も刺され死亡する事件がありました。

 

女性の自宅内には犯人のものと思われるカバンがあり、そこから近くの高校に通う高校3年生の少年の犯行であることがわかりました。

 

殺人の動機について、少年は「人を殺してみたかった」と語り世間を驚かせました。

 

ただ、殺人の対象としては、将来ある若い人ではなく高齢者を狙ったと話しています。

 

精神鑑定の結果、少年はアスペルガー症候群と鑑定され、医療少年院に送致されました。

 

柳町光男監督の映画『カミュなんて知らない』はこの事件をモチーフにしたものです。

 

「人を殺してみたかった」というだけの理由で殺人を犯した高校生について、登場人物たちが議論を交わします。

 

1、死にゆく妻との旅路

2011年の映画『死にゆく妻との旅路』の中で、借金に苦しむ町工場経営者とガンを患うその妻を演じたのが三浦友和と石田ゆり子です。

 

2人はすべてを捨ててワゴン車で日本全国を旅しますが、妻はやがて亡くなります。

 

夫は妻を病院に運ばなかったため、保護責任者遺棄致死罪で逮捕されました。

 

これは同じタイトルの手記を映画化したもので、実際にあった事件です。

 

手記は、余命幾ばくもない妻とワゴン車の中で9ヶ月間過ごし、その最期を看取るという、美しくも悲しい逃避行の記録になっています。

 

この事件で逮捕された手記の著者は起訴猶予となり、刑を免れました。自己破産を経て、人生をやり直しています。

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