世界の貧困国ワースト5

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5、ニジェール

 

アフリカ大陸北部に位置するニジェールは四方を他国に囲まれた内陸国です。

 

 

国土の三分の二がサハラ砂漠にあるため、農業が可能なのは南部地域だけになります。

 

しかし、砂漠化は進行していて、農業地はますます狭くなる一方です。

 

農業が可能な場所でも降雨量が少なく、ニジェール川がある西部を除いて水源もないため、つねに干ばつの不安の中で、ヒエ・キビ・キャッサバなどを栽培しています。

 

ニジェール最大の輸出品はウランです。

 

 

ニジェールは世界3位のウラン埋蔵量を誇りますが、ウランの国際取引価格は数十年に渡って下落し続けたため、

 

ウランによってニジェールの景気が浮揚することはありませんでした。

 

ニジェールは現在、物流インフラ整備など経済の抜本的な立て直しに取り組んでいます。

 

4、ブルンジ

 

アフリカ大陸の中央部やや東側に位置するブルンジは19世紀にドイツの植民地になりました。

 

第一次世界大戦中にベルギー領になり、1962年に独立しています。

 

ブルンジでは、人口の85パーセントを占めるフツ族が少数民族のツチ族に支配される政治構造の中で、たびたび民族間の衝突が起きました。

 

1993年に始まった内戦は2008年に一応終結しているものの、不安定な政治情勢は今も変わりません。

 

ブルンジ経済の最大の産業はコーヒー豆栽培です。ブルンジ人口の半数以上がコーヒー豆関連で生計を立てているというモノカルチャー経済です。

 

ほかにはこれといった産業がありません。

 

このような経済・社会状況のため、ブータン国王が提唱する国民総幸福量のランキングで、ニジェールは世界最下位に甘んじています。

 

3、リベリア

 

西アフリカに位置するリベリアは1847年にアメリカの解放奴隷によって建国された古い独立国です。

 

 

政治制度もアメリカ合衆国のシステムを踏襲する、アフリカでは珍しいタイプの国家です。

 

リベリアが貧困国になっているのは、1989年に始まり2003年まで続いた内戦のためです。

 

政府とそれを支持する国際組織が複数の反政府組織と戦う図式で、国内の秩序が崩壊してしまいました。

 

また国内のインフラも破壊されてしまい、今なお経済に大きな影響を与えています。

 

現在、リベリア政府は外国からの援助と外資の導入でインフラを復旧させるとともに、輸出産業の育成に努めています。

 

しかし国家予算と同程度の対外債務を抱え、マクロ経済の運営は困難を極めています。

 

2、コンゴ民主共和国

 

1997年までザイールという国名だったコンゴ民主共和国はアフリカ大陸の中央に位置します。

 

面積ではアフリカで2番目に大きい国で、人口も7000万人という大国です。

 

現在のコンゴ民主共和国は1960年にコンゴ共和国という名前でベルギーから独立しました。

 

しかし、90年代に入ってから内戦状態に陥り、さらには周辺国の介入を招いて国土は戦場と化しました。

 

これによってインフラはほぼ全て破壊され、経済の根幹が揺らいでしまったのです。

 

コンゴ民主共和国はプラチナ・マンガン・コバルト・金などの鉱物資源が豊かです。

 

また海底油田もあり、ポテンシャルの高い国ですが、政治の不安定が足を引っ張っています。

 

1、中央アフリカ共和国

 

コンゴ民主共和国と国境を接する中央アフリカ共和国は人口550万人の小さな内陸国です。

 

 

アフリカに多くの独立国が誕生した「アフリカの年」1960年にフランスから独立してできた国です。

 

中央アフリカ共和国はたびたびクーデターによる政変が起きている国です。

 

そのことが経済に悪い影響を与えています。権力が安定していないため海外資本も投資に及び腰になります。

 

そして投資不足による経済の低迷が次のクーデターの火種となる悪循環です。

 

そのような意味で、中央アフリカ共和国は典型的な「失敗国家」と見なされています。

 

綿花やコーヒーなどの農産物とダイヤモンド・金・ウランなどの鉱産資源が中央アフリカ共和国の主な輸出品です。

 

しかし、サバンナや熱帯雨林地帯を陸路で輸送することになるため、輸送コストが掛かり国際競争力がありません。

 

この根本的な問題を解決するための糸口は今のところ見つかっていません。

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