4、道路陥落
2017年10月、釜山市内の道路が突然陥没しました。道路は往復2車線でしたが、1車線が6メートルにわたって崩れました。
これにともない電信柱が2本倒れ1300世帯が停電しました。
さらに地下の水道管が破裂し、3300世帯が断水してしまいました。
釜山は起伏のある街で、道路陥没が起きたのは丘の中腹の住宅地でした。
現場はマンション工事区域のすぐ上にあり、このマンション建設と道路陥没の関係が疑われました。
専門家は、昨今のマンション建設ラッシュで釜山の地盤全体が弱くなっていることを指摘しています。
しかし、業者側は適切な対応をとらないことが多く、このような大事故につながってしまったそうです。
3、聖水(ソンス)大橋崩壊事故
ソウルの聖水大橋が崩壊し、32人の死者と17人の負傷者が出た事故がありました。
1994年10月21日のことです。聖水大橋は漢江(はんがん)に架かる橋で、1979年に完成していました。
事故が起きたのは完成からわずか15年後のことでした。
事故の原因は手抜き工事でした。調査によると、溶接不良など目視でわかる手抜き工事の跡がありました。
施工管理と検査方法がずさんであったことは明白です。
また、設計そのものに問題はなかったものの、設計前の実態調査を怠っていました。
ソウル市の交通量が増えているにもかかわらず、適切な対策をとってこなかったことも原因の一つです。
1997年に橋は架け替えられましたが、2001年の調査で再び手抜き工事が発覚してしまったそうです。
2、サンプン百貨店崩壊事故
サンプン百貨店崩壊事故は1995年6月29日に起きた建物崩壊事故です。
たった20秒のあいだに5階建ての建物が完全に崩れ、1500人が生き埋めになった事故でした。
死者502名、負傷者937名、行方不明者3名と、朝鮮戦争以降最大の人命被害を出した出来事となりました。
サンプン百貨店崩壊の原因は一つではありませんが、主たる原因は手抜き工事でした。
鉄筋の代わりに石油缶を詰め、本来は梁(はり)を使うべきところを省いていました。
また百貨店の都合で建設途中にプランが変わり、柱を減らしたり階数を増やしたため、構造的に弱い建物になっていたのです。
崩壊前日に、天井のひび割れに気づいた社員が上司に報告しましたが、経営陣は営業を優先させたため、多くの客を巻き込んでしまいました。
事故というよりは本当の意味での人災と言える出来事でしょう。
1、KB橋崩落事故
フィリピンに近い太平洋上の小国パラオには「日本・パラオ友好の橋」という名前の橋が架かっています。
この橋は日本の無償援助で鹿島建設が2002年に完成させたものです。
「日本・パラオ友好の橋」はコロール島とバベルダオブ島を結んでいるのですが、以前はこの橋と同じ場所にKBブリッジという橋が架かっていました。
KBブリッジは韓国企業によって建設されたものです。
この橋は完成直後に橋の中央部が沈むなど、当初から手抜き工事が疑われるものでした。
各国の支援で何度も補修・補強されたKBブリッジでしたが、1996年ついに中央部から真っ二つに割れて崩れました。
橋にはライフラインが通されていたため、この事故でパラオの首都機能が停止してしまいました。
その後、これを見かねた日本が無償援助で橋を建設しました。この橋は今でも健在です。
KBブリッジがなくなった今も記念碑が残っていますが、記念碑の中のKOREAという言葉だけは、なぜか何者かによって消されているそうです。
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