5、旅娘輪姦(たびむすめりんかん)

1983年9月、山梨県にある奥秩父連峰・瑞牆山(みずがきやま)の雑木林から、女性の腐乱死体が発見された。
この事件が発覚した当初、地元住民の間では、かつて甲府地方に言い伝えられていた奇習が復活したのかと囁かれていた。
その奇習とは「若い旅人女性を輪姦」するという、奇妙で、現代では到底信じられないようなものだ。
地元住民が確認した限りでは、少なくとも戦前の1930年頃まで行われていたという。
この地域で標的となる旅娘を誰かが拉致すると、仲間たちを呼び山小屋で輪姦する。
被害に遭った女性は、体一つで逃げ近くの温泉地で遊女となるものもいたそうだが、死亡させられてしまうのがほとんどだったそうだ。
恐ろしいことに、旅娘の遺体を捨てる場所も決まっていた。
最初に紹介した事件で女性の遺体が発見された場所が、その遺棄場所のすぐ近くだったそうだ。
4、人形婚

津軽半島にある「川倉賽の河原地蔵尊」には変わった風習が今も残っている。賽の河原とは三途の河原のことである。
ここには、これは未婚で亡くなった若者や幼児に死後の結婚をさせる、東北地方の「冥婚」の風習がある。
若くして亡くなった子供の人形を用意し、その子と同じように年を重ねさせる。
1歳の女の子が亡くなったとしたら、小学生に上がる年には、ランドセルをお供えし、年頃になれば化粧品をお供えする。
生きていれば結婚適齢期という頃に、他の人形と結婚させるのだ。
結婚することで一人前になり怨霊にならずに家族を守る守護霊になってもらおう、という考えから行われるようになったという。
この場所には、この信仰によって供えられた人形たちが多数集まっている。
3、夜這い

夜に女性のところに、性行為をするために訪れるという夜這い。今でも、この言葉を聞くことはある。
しかし、この夜這いというのは、実際に日本各地で行われていた奇習だという事をご存じだろうか。
夜這いというのは、夜な夜な成人男性が女性の寝所へ行き、そのまま性行為に及ぶというものだ。
夜這いの対象になる女性は、未婚、既婚、未亡人などすべてが対象であったため、夫の子供ではない子供を産む女性もいたそうだ。
この背景には、村の女性はみんなのものといった考え方がったとされる。
これが当たり前のこととされ、夜這いできなくなるので、夜に施錠をしてはいけないというルールがある村もあったそうだ。
村ごとに未婚の女のみ夜這いに行って良いなどのルールはあったが、多くの地域で夜這いは当たり前のこととされていた。
2、おじろく・おばさ

長男以外の人間は、死ぬまで奴隷のように働かせ続けさせられ、外部との交流も許されない。
これは20世紀まで続いていた「おじろく・おばさ」という実際に日本にあった風習だ。
日本には、かつて多くの農村があり、山々で隔てられた村々では独自の文化が形成されていった。長野県旧神原村もそのひとつだ。
この村は農地が少なく、家督を継ぐ長男以外を養う余裕がないため、人口制限をしなくてはならなかった。
そこで思いついたのが「おじろく・おばさ」だ。
家督を継ぐ長男は大切に育てられ、他家から嫁を貰って家を守る。
それ以外の次男以下と女の子は、養子になるか、嫁がないかぎり結婚を許されず、「おじろく・おばさ」となる。
「おじろく・おばさ」は世間との交流を禁じられ、生涯、家のために働かせられるのだ。
1、おっとい嫁じょ(おっといよめじょ)

鹿児島県の大隅半島周辺で行われていた奇習「おっとい嫁じょ」。
「おっとい嫁じょ」というのは方言である。標準語でいうと「嫁盗み」となる。
一言でいうと、結婚に同意していない女性を強姦して妻にするという恐ろしい風習だ。
昔は、今よりも女性の貞操観念の強かった。そのため強姦された女性は嫁ぎにくくなってしまう。
そのため、強姦被害にあった女性もその親も渋々、強姦した男性との結婚を了承するというのだ。
この地方でしか知られていなかったこの風習が、1959年、ある事件で全国に知られることとなった。
この地方の青年が、一目惚れした女性に結婚を断られたため「おっとい嫁じょ」をおこなって逮捕されたのだ。
逮捕は当然と思いきや、地元住民たちが情状酌量を求める署名を提出し、「地場の風習に口出しするな」といった批判まででてきたのだ。
それだけ、「おっとい嫁じょ」は、この地方に根付いた風習だったということがうかがえる。
しかしながら、現代の法治社会では当然認められることはなく、犯人には懲役3年の実刑が言い渡されたのであった。
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