5、海水実験
1944年の7月から9月の2か月の間、ナチスの医師、ハンス・エッピンガーによって海水実験という実験が行われました。
この実験は、海水を飲めるようにする方法を調査することが目的でした。
被験者は、約90人の強制収容所の収容者たちで、海水だけを与え続けられるという生活を強いられました。
人間の体は塩分濃度が一定に保たれているため、海水を飲み続ければ塩分濃度を下げようとして尿や汗で排出しようとします。
こうして、被験者たちはひどい脱水症状に陥りました。飲み水を得るためにモップ掛けされた床を舐める人もいたそうです。
なんとも恐ろしい実験ですね。ナチス時代には、このような恐ろしい実験がたくさん行われていました。
4、双子実験
この実験は「死の天使」と呼ばれるマッド・サイエンティスト、ヨーゼフ・メンゲレが行った実験です。
1943年から1944年にかけて、ヨーゼフ・メンゲレは約1500組の双子に対して狂気じみた実験を行いました。
その内容は、目に薬品を注射して色の変化を見るというものや、四肢の切断など目も当てられないようなものばかりでした。
さらに、双子で臓器を共有できるかを調べるために、体と血管を縫い合わせて結合双生児を作り上げたりしました。
この実験のために連れ去られた3000人の子供たちの多くは亡くなり、100人ほどが生き残ったそうです。
3、骨・筋肉・神経の移植
1942年から43年にかけて、ラーフェンスブリュック強制収容所の収容者に対して行われた実験です。
骨や、筋肉の再生を可能にするための研究が目的とされていました。
被験者たちは麻酔もされずに筋肉や骨を取り除かれ、それらが再生されるのかを観察されました。
当然、被験者は地獄のような痛みを味わい、一生涯に渡る身体的不自由に苦しめられました。
この実験は、再生する根拠もわからず行われたため、結果としていたずらに被験者を苦しめただけでした。
2、マラリア実験
この実験は、1942年から45年にかけて、マラリア治療の免疫調査を目的として行われました。
クラウス・シリング博士の指揮のもと、ダッハウ強制収容所の健康な収容者に対し、マラリアの元となる蚊の粘液を注射しました。
さらに、感染した被験者たちに対して様々な薬剤を投与して、反応を観察しました。
この実験には1000人以上が動員されましたが、その半数以上が死亡するという悲しい結末となりました。
1、低温実験
第二次世界大戦中、ドイツ空軍が飛行機から脱出した際に冷たい海水にさらされて死亡することが多く発生していました。
そのため軍司令部が低体温症の予防や治療方法を探すように指示し、この悪名高い低温実験が行われました。
被験者は主にロシア人捕虜でした。理由は「ロシア人たちはドイツ人よりも寒さに適応する力が強い」と考えられていたためです。
実験では氷水を入れたタンクに5時間も浸からされたり、マイナス6度の屋外に置き去りにされたりしました。
さらに、その状態からいきなり温かいお風呂に入れたり、お湯を体内に注いだりする復温実験も行われました。
体が低体温症になるほど冷やされた状態から、急激に温められたため、多くの被験者たちはショック死しました。
それだけでは終わらず、死亡した被験者は解剖され、内臓の状態がどうなっているのかなど詳細に調べ上げられました。
最終的に100人以上の人々がこの実験によって殺される悲しい結果となりました。
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