7、ナポレオンのサーベル
言わずと知れたフランスの英雄、ナポレオン・ボナパルト。
ヨーロッパ全土の半分をも制圧した偉大な指導者でもあった彼は武器にも相当こだわりを持っていました。
そのため、戦場で自身が振るう剣は職人たちに最高の素材を使わせて作らせていました。
そんな彼の使用していたサーベルがナポレオンの一族によって現代まで残されています。
刀身には金や彫刻で装飾されていて、持ち手には黒檀が使われ、とても手が込んでいることがわかります。
この剣はフランス軍がマレンゴの戦いでオーストリア軍に大勝したときに、ナポレオンが所持していていたものだそうです。
最近オークションで売却されたのですが、そのお値段は約8億円だったそうです。
6、カーテナ
カーテナは、イギリス王家に代々伝わる伝説の剣で、その名は「短くされた」という意味のラテン語から名付けられました。
その名のとおり、短い刀身になっていて、切っ先がないのが特徴です。
この剣は、そもそもヨーロッパに伝わるシャルルマーニュ伝説に登場するオジェ・ル・ダノワという騎士が持っていたとされています。
この剣で、敵の王子を殺そうとしたオジェでしたが、その瞬間に天使ミカエルが現れ、剣を折り「慈悲は復讐に勝る」と言いました。
この伝説から、この剣は慈悲の心を象徴する「慈悲の剣」と呼ばれイギリス王家に受け継がれることになったのです。
イギリス王の戴冠式に使われる戴冠宝器(たいかんほうき)としてロンドン塔の宝物館に展示されています。
ちなみに、この剣を持っていたオジェ・ル・ダノワはトランプの「スペードのジャック」のモデルにもなっています。
5、ウォレスの剣
この剣はスコットランドの騎士、軍事指導者であった、サー・ウィリアム・ウォレスが持っていたものです。
この剣はスコットランドで主に使われていたクレイモアと呼ばれる剣で、鍔が大きくせり出し、刀身も長いことが特徴です。
中でもウォレスの使っていたクレイモアは、とても大きく全長168センチ、刀身部分だけでも132センチもあります。
物干し竿と言われた佐々木小次郎の剣でさえ、100センチほどだったそうなので、とても大きいことがわかりますね。
これだけの大剣を振り回していたということで、ウォレスは2メートル以上の大男だったと考えられています。
現在はスコットランドのスターリング城に保管されています。
4、サン・ガルガーノの剣
イタリア、トスカーナのモンテシエピにあるサン・ガルガーノ修道院の中に、男心をくすぐる伝説の剣があります。
その剣は「サン・ガルガーノの剣」と呼ばれ、何百年も岩に突き刺さったままにされています。
12世紀に突き刺されたというこの剣。伝説によると、勇猛な騎士であったサン・ガルガーノによって突き立てられたと言われています。
騎士として活躍していた彼は俗世の欲にまみれた世界に疑問を抱くようになり、この修道院で隠遁生活を始めます。
しかし、彼の家族や友人はそれを良く思っておらず、彼を連れ戻しにやってきます。
その時、ガルガーノが暴力や俗世の生活を捨てて、平和を祈る確固たる意思を見せる為に岩に剣を突き立てました。
その時、奇跡が起きました。剣が、まるでバターを切っているかのように岩を貫通していったのです。
以来、彼や周辺の人たちは、これを十字架に見立てて祈ったそうです。
この剣は、ガルガーノが暮らした修道から続く丘の上にあるモンテシエピ礼拝堂に、平和の象徴として今も大切に保管されています。
3、ティソーナ
11世紀後半、現在のスペインのある地にあったカスティーリャ王国で活躍していた騎士、エル・シッド。
彼が持っていた剣が、このティソーナです。
伝説によると、この剣は持つ人によって、その性質が変わると言われています。
この剣を子供が持っても何も起きませんが、実力のある人物が持つと、相手を恐怖に陥れることができるのだそうです。
実際に、この剣を持った騎士と対峙した相手は戦う前に敗北宣言をしたそうです。
2、ジョワユーズ
これは中世フランスのシャルルマーニュ伝説に登場するシャルルマーニュが持っていたとされる剣です。
伝説によれば、キリストを刺したとされる聖槍ロンギヌスの槍の一部が柄頭に埋め込まれていると言われています。
また、先ほど登場したカーテナと同じ材料を使って鍛えられているとも言われています。
この剣は、フランス国王の権力の象徴として受け継がれてきていて、
ナポレオンの戴冠式の絵画や、歴代のフランス国王の肖像画にも描かれています。
現在は、フランスに王家がなくなったため、ルーブル美術館に所蔵されています。
ちなみに、この剣を持っていたシャルルマーニュはトランプのハートのキングのモデルだと言われています。
1、天叢雲剣(あまのむらくものつるぎ)
天叢雲剣は日本の天皇家に伝わる三種の神器の一つで、天皇の持つ武力の象徴であるとされています。
スサノオが出雲国でヤマタノオロチを退治した時に、ヤマタノオロチの体内から見つかった神剣だと言われています。
現在は熱田神宮の奥深くにご神体として安置されています。
複製である形代が、三種の神器の一つ「八尺瓊勾玉」と共に皇居の剣璽の間に安置されていますが、
天皇陛下でさえも、この剣の本物はもちろん、形代の中身さえも見たことはないそうです。
実はこの天叢雲剣には伝説があり、動かそうとしたものや、箱の中身を見たものには祟りが訪れたそうです。
明治時代に草薙の剣【天叢雲剣の別名】を開封した神官たちがいたのですが、彼らは、ことごとく祟りの病で亡くなってしまったそうです。
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