7、なんで「おめでとう」なの?
お正月には「あけましておめでとうございます」とあいさつしますが、新しい年になっただけでなにがおめでたいのでしょうか。
実は、これは昔のある習慣から言うようになったことなんです。
昔は「数え年」といってみんな1月1日に年齢が増えるという決まりになっていました。
そのため、無事に歳を重ねられたことをお祝いするという意味で「おめでとうございます」といっていました。
現在では、そのような習慣もなくなったのでただ単に新しい年になったことをお祝いしているというわけなのです。
6、鏡じゃないのになぜ鏡餅?
鏡餅だけでなく、多くの正月飾りは神道の神様である「年神さま」を迎えるためのものとされています。
年神さまは穀物の神とされていて、お正月に各家庭に回ってきてくれるそうです。
この、年神さまに1年間の豊作を祈願するためにお供えしたのが鏡餅の始まりでした。
鏡餅という名前の由来は、その形状から来ています。
現在では鏡というと、姿見や手鏡など薄いものが当たり前ですが、昔の鏡はこのように厚みがあるものでした。
鏡は天皇陛下の三種の神器の一つ「八咫鏡(やたのかがみ」にもあるように神聖なものとされてきました。
神様にお供えするものとして、鏡を模して作ったお餅が鏡餅というわけなのです。
ちなみに、鏡餅を玄関に飾っている人を見かけることが多いのですが、それは間違いです。
正しくは、床の間か、玄関から一番遠い場所が良いとされています。
理由は、歳神さまが家の奥まで入ってゆっくりしていけるようにするためです。
5、鏡餅の上にみかんを乗せる理由
鏡餅の上乗っているのは「みかん」と思っているかもしれませんが、実はこれも間違いです。
正確には「ダイダイ」を乗せると良いと言われています。
ダイダイというのはみかん科の植物で、酸味と苦みが強いため食用にはあまり適しません。
そのため、あまり流通していないので、ミカンで代用されているにすぎないのです。
「ダイダイ」を使うようになった理由は「ダイダイ」という名が「代々繁栄するように」ということに通じ縁起が良いとされるためです。
4、門松を飾る理由
年神さまが、自分の家に迷わず来てくれるようにするために目印になっているのが門松です。
また、目印になるだけでなく、年神さまが留まるための依り代、つまり止まり木のような役割も果たしています。
ちなみに門松を飾る期間は12月13日から28日の間か、30日の間にしなくてはならないと言われています。
29日は「苦」につながるとされ、31日は「一夜飾り」といって、歳神様が来なくなってしまうため良くないとされています。
そして1月7日までを松の内といい、この日までが門松を飾っておく期間とされています。
3、おせち料理
おせち料理も年神さまに供えるためのおそなえの料理だったことが始まりです。
おせち料理を重箱に詰めるのは、めでたさを「重ねる」という意味でゲン担ぎの意味があります。
おせちに使われる食材は縁起の良いものが選ばれ、それぞれに意味があります。
たとえば数の子は子孫繁栄、栗きんとんは、金色に見えることから金運アップなどの願いが込められています。
全てに意味があるのですが、ここではいくつかを紹介させていただきます。
海老:ひげが長く、腰が曲がっていることから長寿の象徴とされています。
鯛:これは、そのまま「めでたい」の意味ですね。
昆布:「喜ぶ」の「こぶ」と昆布のこぶの語呂合わせです。
蓮根:蓮根に空いた穴から、先のことを見通せるようにという願いを込めています。
2、祝い箸はなぜ両端が使える?
お正月のおせち料理などの料理を食べるときに使われる祝い箸は、両端が使える「両口箸」になっています。
一方は自分が使い、もう一方は年神さまが使うとされているため、このような形をしています。
たまに、祝箸の両端が使えることから、一方を自分用、一方を取り分け用とする人がいますが
これは神様の箸を使ってしまう、バチ当たりな行為なので、気を付けてくださいね。
1、お年玉
この動画を見てくれている10代の若者たちはまだもらっているお年玉。
20代以上の視聴者さんたちは親戚に配るお年玉に苦しんでいるかもしれませんね。
このお年玉ですが、もともとはお金をあげてはいませんでした。
歳神さまにお供えした鏡餅には、神様の御霊(みたま)が宿るとされています。
そのお餅を丸くして子供たちに分け与えたものが「御歳魂(おとしだま)」と呼ばれていたのです。
この習慣が転じて、お金をあげるようになっていったのです。
ということは、もし、金欠でお年玉をあげられなくなったらお餅を丸めれば良いってことね!
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