5、ネコババ事件
1988年2月、大阪府堺市でスーパーを経営する男性の妻が店内で15万円が入った封筒を拾いました。
この女性はすぐさまこの封筒を交番に届けました。すると交番にいた警官は封筒を受け取ると、
「この封筒は遺失物届が出されている」と伝え、女性の名前だけを聞いて、帰してしまいました。
この対応が少し不審だったことから、後日封筒が無事に落とし主に届いたかどうかを確認するため、女性が堺南警察署に問い合わせをしました。
すると、警察には、そのような届け出はされていないということでした。
これを受け警察は主婦がウソをついているか、ニセの警察官に騙されたものと考えて捜査を開始しました。
しかし、実際には交番で封筒を受け取った警官がネコババしていたのです。
堺南署は自らの署員の不祥事が発覚すると、この事実を隠蔽しようとして、主婦を犯人にするための工作を始めたのです。
この主婦は妊婦だったにも関わらず、証人や証拠を捏造され、厳しい取り調べを受けました。
さらには、捏造した不十分な証拠だけを理由にして、逮捕に踏み切られたのです。
大阪地検堺支部が疑念を抱いたために、これは棄却されましたが、主婦の罪は晴れませんでした。
そこで、捜査が堺南署から警察本部へと移り、やっと真実が発覚し、堺南署のとんでもない不祥事が世間に知れ渡ったのです。
主婦の冤罪は晴れ、さらに慰謝料で200万円が支払われたのでした。
女性はこのお金を全て「冤罪防止運動団体」に寄付したそうです。赤ちゃんも元気に生まれたそうです。
みなさんごきげんよう。暑い日のビールは最高ですね!夏はビールと餃子が楽しみなメイです。
4、北海道警察裏金事件
2003年11月、北海道新聞が北海道旭川中央警察署の不正経理を報じました。
内容は事件に関わった警官たちは、存在しない捜査協力者への謝礼を、本部へ請求したり、偽の領収書を作って、お金を不正に集めていたというものでした。
当初警察本部長は疑惑を否定し、知事も警察本部長の言葉を支持しました。
しかし、その後の内部調査で、旭川中央署だけでなく、北海道内の多くの警察署が同様に、裏金を得ていたことが発覚してしまいます。
この手口でプールされた裏金は2億5000万円にも上ったそうで、
不正に請求されたお金の総額は7億円にものぼると言われています。
もちろん減っている分は警察幹部たちが私的流用してしまったということです。
恐ろしいことにこの事件に関わった警察官は3235人もいました。
このうち最も重い懲戒処分を受けたのは98人だったそうです。
ちなみにこの事件を元に作られた映画が、2009年公開の「笑う警官」です。
3、第22次西成暴動
大阪市西成区のあいりん地区は日雇い労働者と簡易宿泊所が集まる、いわゆるドヤ街です。
ここではたびたび日雇い労働者の暴動事件が起きていますが、最も有名なものが「第22次西成暴動」と呼ばれる、1990年10月2日に起きた事件です。
その日、あいりん地区では前年に即位した天皇陛下が大嘗祭「だいじょうさい」のほかに、「おおなめまつり」をおこなうことに反対する演説が行われていました。
しかし、この演説者が飼っていた犬が近くにいた警察官に噛みついたため、演説者は西成署に任意同行を求められることになってしまいます。
ちょうどそのとき、西成署 刑事課の警察官が暴力団から賄賂を受け取っていたというニュースが伝わってきました。
しかも賄賂を渡していた暴力団はあいりん地区の日雇い労働者から、色々な理由をつけてピンハネしていた暴力団だったのです。
西成の住民が警察に連れていかれたことと、このニュースで日雇い労働者の怒りが大爆発してしまいます。
すると西成中で暴動が勃発し、労働者は投石したり放火するなど暴徒化し、5日間に渡って暴れまくりました。
6日目にしてようやく沈静化し、元の西成に戻ったそうですが、その時放火された南霞町駅は仮の場所に移動され、今もそのままの位置にあるそうです。
2、新世界事件
2000年に設立された「新世界」は法的にはヒーリングサロンを全国展開する会社でした。
しかし、その実態は霊感商法で拡大する詐欺宗教団体だったのです。
ホット・リーディングとコールド・リーディングというテクニックを使い、顧客をマインド・コントロールし、
これに掛かった顧客に高価なグッズを売りつけるというスタイルで成長してきました。
「新世界」の成長を支えたのが神奈川県警の警備課長をしていた吉田澄雄警視でした。
彼は副業として、新世界のグッズを売り始めると、たくさんのお金を稼げるようになりました。
気を良くした彼は勤務中にも勧誘を行うようにまでなり、400万円ものお金を稼ぎだしました。
しかし、彼の勧誘があまりにも激しかったためか、周りの人から副業がバレて、懲戒免職されてしまいます。
それでも彼は、新世界にどっぷりハマってしまっており、2011年に教祖に逮捕状が出たときには教祖を匿った犯人蔵匿ぞうとく罪で逮捕されてしまいます。
その後の裁判で有罪判決が下されましたが、彼に反省の色は見られなかったそうです。
1、稲葉事件
1990年初頭、北海道警察の稲葉圭昭(よしあき)は暴力団捜査官として活躍。
8年間銃器対策室に所属し、100丁以上の拳銃を押収する「銃器対策のエース刑事」として名を馳せるエリートでした。
しかし、彼の活躍には真っ黒な事実が隠されていたのです。
彼が押収した拳銃は捜査などの賜物ではなく、仲良くなった暴力団構成員から譲ってもらっていたのです。
彼は暴力団員から銃器を貰うために、普段から食事をおごったり、小遣いをやったりして手なづけていました。
こうして暴力団から拳銃を「提供」してもらっていたのです。
彼が本当に押収した拳銃の数はごくわずかだったそうです。
こうして暴力団と癒着していた稲葉警部でしたが、だんだんと資金調達に困りはじめました。
すると、あろうことか暴力団と一緒に拳銃や覚せい剤の密売をするようになります。
ついにはストレス解消のために自分でも覚せい剤を使用するまでに落ちぶれてしまいます。
2002年のある日、稲葉警部が務める警察署に覚せい剤所持の容疑で逮捕された犯人が「稲葉警部から覚せい剤を買った」と供述したために事件が発覚しました。
また、この事件解明の過程で、稲葉警部の元上司と稲葉警部を告発した人物が次々に「自殺」するという不可解な出来事がありました。
そのため、なんらかの組織ぐるみの犯罪が北海道警察によって隠蔽されたのではないかとも囁かれていますが、真相は謎のままです。
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