動物に育てられた5人の子供たち

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オクサナ・マラヤ

オク4

 

オクサナは1983年11月、
現在のウクライナに生まれたが、
両親がアルコール中毒のため
育児を放棄した。

 

オクサナは生き残るために
3歳のころから家の裏にある犬小屋に住み
犬の群れと行動を共にし始めたと見られる。

 

それから5年が経ち彼女が8歳になった時、
近所の住民の通報により、発見・保護された。

 

そのとき彼女は犬のように歩き、吠え、
食べ物の臭いを嗅ぐといった
犬と同じ行動をしていた。

 

もちろん、人間の言葉はほとんど話せず
社会性や情緒性も欠如していた。

 

そこから、精神病院に入れられ言葉を教えられ、
人間社会で暮らせるようになった。

 

ナターシャ・ミカロヴァ

ナタ5

 

シベリアに住むこの5歳の女の子は
犬と猫が暮らす部屋に
一緒に閉じ込められて育てられた。

 

このアパートには父親と祖父母も暮らしているが
育児放棄をしていた。

 

薄暗い部屋に閉じ込められ
社会と接触をせず、
人間との触れ合いもない状態であった。

 

そのため、彼女は犬や猫と同じように
四つん這いで歩き
犬たちのエサを手も使わずに食べていた。

 

5歳の女の子としては少し小さいが
健康には問題がなく、
児童養護施設でリハビリを行っている。

 

 

イワン・ユージン

イワ3

 

彼の母親は子供のユージンの育児を放棄し、
関わること自体を拒み会話すらしていなかった。

 

そのうえ、イワンを飼っていた鳥と
同じ部屋に閉じ込め続けていた。

 

結果、ユージンは鳥の鳴き声を出すことと
羽ばたく動きをすることしかできない
少年になってしまった。

 

彼が7歳で保護されたとき、
鳥が翼を使って感情を表現するのと
同じように腕をはためかせたという。

 

彼は精神病院で治療を受けたのち、
社会性を取り戻すための
リハビリテーション施設に収容された。

 

 

オオカミ少年

オオ2

 

ロシアに位置する森の中で
野生的に走り回る人間の子供が発見された。

 

彼はオオカミの群れと共に暮らしており、
仲間とみなされている様子であった。

 

彼はオオカミのように4本足で歩き、
歯はとても鋭く、
食事のとり方や動きは野生そのものだった。

オオ5

人間に保護され、病院に収容されたが、
彼は保護されることを拒否するかのように
暴れまわり脱走した。

 

彼の行方はわかっていない。

おそらくオオカミの家族と暮らしているのだろう。

 

・カモシカに育てられた少年

カモ2

 

1960年代後半、
サハラ砂漠でカモシカと
一緒に生活している少年が発見された。

 

彼はとても細身だったが、
尋常ではない脚力を持っていた。

 

聞くところによると、
彼は時速50キロメートルの速度で走ることができ、
草や虫を食べて暮らしていたという。

 

人類学者たちは、この「カモシカ少年」
を保護しようと躍起になったが、
失敗し行方不明となってしまった。

 

チンパンジーに育てられた少年

チン5

1996年、
ナイジェリアでチンパンジーに
育てられた少年が発見された。

 

彼は生後6か月ほどで捨てられていた。

それをチンパンジーが拾って育てていたのである。

 

発見されたときは2歳くらいの年齢だったので、
1年半ほどチンパンジーと
行動を共にしていたということになる。

 

発見後は人間社会で育てられたが、
人間の言葉も学ばず
物を投げたり騒いだり
という行動が治らなかった。

 

発見から9年がたった2005年、
彼は死亡してしまった。原因は不明である。

 

 

猿に育てられた少年

猿6

 

ウガンダに住む、ジョンという少年が3歳の時、父親が母親を殺すのを目撃してしまい、家を飛び出した。

 

そこからジャングルに逃げ込んだジョンはアフリカミドリザルに育てられた。

 

それから3年後、ジャングルから食べ物を探しに人里に来ていた時に発見され、保護された。

 

猿の世界では目を合わすことは敵意を露にすること。そのためジョンは人と目を合わそうとせず、猿のように身を丸めていた。

 

しかし、多くの人たちからの援助で彼は人と同じようにふるまえるようになった。

 

27歳になった彼はミュージシャンとして活躍しており、いつか自分が育ったジャングルの近くで農場をやりたいと語っている。

 

 

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