バストイ刑務所
オスロ・フィヨルド湾の真ん中にあるバストイ刑務所は100人の受刑者だけが最小限の警備のもとに、収容されている。
この刑務所はバストイ島という島全体を使用したもので、ここでの暮らしはまるでバケーションのようだ。
小さなコテージでは日光浴、釣り、乗馬、テニス、サウナ、さらに農場が利用できる。これこそ夢の刑務所。

しかし、このような夢の刑務所になる前は、「悪魔の島」と呼ばれていた。
1900年から1970年までは少年犯罪者の更生施設として使用されていた。
厳しい生活や体罰などに対する抗議で少年集団が暴徒化することもあった。
ノルウェー政府が軍隊を送りこんだが、環境が変わる事はなく、結局閉鎖されるのであった。
1982年に刑務所として再スタートを切る際に、現在のような贅沢な刑務所となったそうだ。
シンチェン刑務所
中国のシンチェン刑務所に入るのは難しい。なぜならここには政治のリーダーや高官のみが収容されるからだ。
1958年に戦犯者の収容の為に建てられたが、1990年代の半ば、この刑務所は豪華な刑務所としてリノベーションされた。
受刑者はそれぞれ大きな個室が与えられ、フラットスクリーンテレビ、机、ソファ、トイレ、シャワー、洗濯機が完備。

受刑者の年齢、犯罪歴に合わせて献立が作られ、米、野菜を基本に素晴らしい食事が用意される。
受刑者は制服を着ることもなく、ゲーム、読書、運動、テレビ鑑賞が許される。
ハルデン刑務所
あなたが犯罪者になるかミュージシャンになるか迷っているとしたら、ハルデン刑務所はその二つを叶えてくれる場所になるだろう。
ノルウェーにあるこの刑務所は世界で唯一、レコーディングスタジオが完備されている。

ミュージックレッスンはもちろんのこと、料理や日曜大工なども学べる。
ロッククライミング、広い図書館での読書、サッカー、ジョギングを楽しんだ後には個室でくつろぐことができる。
個室にはミニ冷蔵庫、フラットスクリーンテレビ、トイレとシャワーまでもが完備されている。

アディウェル刑務所
スコットランドの南に民間企業が運営しているアディウェル刑務所がある。
この刑務所では受刑者向けに週40時間の授業が行われ、職業の技を身につけられる。

どのような授業をとったらよいかわからない場合、スタッフからアドバイスを受けることもできる。
ほとんどの囚人達が授業に集中し、刑務所内での暴動などの事件発生率はとても低いそうだ。

レオーベン司法センター
オーストリアのレオーベンという町で暴力犯罪ではない軽犯罪で逮捕された場合に、ここに収容されればラッキーとしか言いようがない。
外観は刑務所というよりも現代的な大学のような建物で、受刑者は個室を与えられ、トイレ、フラットスクリーンテレビ、机、キッチンが完備。

トレーニングジム、バスケット、読書、卓球、コンピューターなど多くの娯楽施設が利用できる。
収容人数はたったの205名なので、ラッキーな受刑者だけがこの収容所に入れる。

アランフェス刑務所
子供を収容所に入れるというのはよい考えだと思えないが、スペインのアランフェス刑務所は家族生活をするには最適だ。
この刑務所では家族をバラバラにするのではなく、家族全員が一緒に住めるようにしている。
子供の託児所、公園、児童心理学者も完備されている。
利用できる条件は「夫婦が共に受刑者で、かつ3歳未満の子どもがいる場合」に限られる。

子供と一緒に生活することで更生ができ、再犯率も下がるそうだ。事実、この刑務所からの再犯者は未だゼロだそうだ。
サンタアナ刑務所
カリフォルニアにあるサンタアナ刑務所は、お金を払えば入れる有料の刑務所だ。
お金を払いさえすれば入れるが、人の命にかかわらないような軽犯罪者のみしか入れない。
また費用も高額で、1日に140ドルの管理費、110ドルの宿泊費、年間400万円ほどの費用が必要だ。

受刑者には個室が与えられ、制服ではなく、私服を着る事ができる。
ノートパソコンと携帯の持ち込みが許されるがWifiは提供されない。
尾道刑務所
尾道刑務所は高齢者専用に作られたわけではないが、高齢受刑者が多くなったために刑務所内を改造し高齢受刑者を主に収容するようになった。
廊下や階段に手すりを付けたり、床をバリアフリー化したり、といった配慮がされている。
ここ数年、高齢の受刑者が増えている。理由は単純に高齢化社会が到来したことと、もう1つある。

身よりも仕事もなく、一人暮らしの孤独な高齢者が生活苦を理由に犯罪を犯すというものだ。
刑務所に収容されれば、栄養に配慮された温かい食事が提供され、仲間もたくさんいる良い環境で生活できる。
この環境が恋しくて再犯する高齢者も多く、高齢受刑者は増える一方だそうだ。

ワンズワース刑務所
イギリスのワンズワース刑務所は受刑者が楽しく刑期を過ごせるように配慮がされている。
2つのスポーツジム、体育館、10の異なる宗教の教会までをも完備している。
さらに受刑者が市民生活に戻ったとき、すぐに働けるようにトレーニングもしてくれる。
刑務所のスタッフと受刑者が“ラジオ・ワノ”というラジオ番組を作っているが、これもまたラジオ業界のトレーニングの一環だそうだ。

サンアントニオ刑務所

ベネズエラにあるサンアントニオ刑務所はフェンスと壁に囲まれてはいるものの、プール、バーベキュー、パーティー、大麻使用が許されている。
テレビも見れるし、インターネット、携帯電話も使用できる。

さらに、経済活動も自由で美容師を営むもの、カジノを営むもの、大麻売買をするものなど多種多様だ。
唯一のルールは脱獄しないこと。
脱獄を試みれば容赦なく射殺される。
週末には一般にも開放されるため、地元の住民が刑務所内のバーを訪れたりして自由に出入りする。
「ここは世界で一番の刑務所だよ!」と受刑者の一人は語っている。悪い事をしたという自覚はなさそうだ。

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